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冬柿 Towsi

Author:冬柿 Towsi
冬柿(とうし)は、元々は「俳号」
ところどころで使ってたりします。
将棋六段(格)。詰将棋はビギナーということでお願いします。

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スマホ詰パラ調査【1】「人は何手詰を作るのか?」

最初、スマホ詰将棋パラダイス(以下、スマパラという)での創作投稿が
【原則、完全作なら全て採用】*1と知った時は、少なからず驚いたのですが、
しばらく解いていて、多少の違和感がありました。それは、

「3手詰が少なくないか? ( ̄ー ̄?).....??アレ??」
という感触でした。

私の詰将棋に対しての勝手な想像でしたが、
短い手数の方がやさしい=圧倒的に3手詰が多いはず。と思っていたからです。
もちろん作り慣れた作家さんなら、手数もコントロールできるのですが、
ビギナーも相当数いるはずですから、かなり意外でした。
「解きやすい手数」と「作りやすい手数」は、どうやら違うのですね。

「いったい詰将棋というのは何手詰が一番作りやすいのか?」

そんな疑問から、スマパラ掲載作の手数を調べてみることにしました。(ワレナガラ、暇かっ!?)
期間は2015年4月1日から8月31日の4ヶ月分。
フェステボ450作に通常版734作(削除されたものは除きました)合計1184作。
こういうことが調べられるのは、完全作でとりあえず詰将棋になっていれば全採用のスマパラならでは。面白いですね。

この間、通常版で登場の作家は、
およそ280名で、うち初登場の方は147名。52.5%は初登場作家です。
「初登場=ビギナー」ではありませんが、それでも相当数がビギナーと思われます。
(※削除分も含む。一部不明データありなので、若干実際の数字とズレがあります)

手数だけをまとめたグラフが下図です。
3つのカテゴリー別に分けています(赤がノーマルのLv.1~30。青がフェステボ。グレーがTotal)。

(1図)
スマホ詰パラ手数

最短1手、最長89手。
そして、各カテゴリーの手数順位が下図。

(2図)
手数順

結果、フェステボを合わせたトータルの最多は【7手詰】(17.74%)でした。全体の2割近くが7手詰です。
2位は【9手詰】(13.94%)。【3手詰】(5.07%)は予想以上に少なく、【17手詰】と並んで7位タイでした。
あらためて驚いたのは、通常のLv.1~30での手数で、
最多が、【11手詰】(103作)、以下2位【9手詰】(100作)、3位【7手詰】(95作)の順でした。
【3手詰】はわずか18作!で、12位と人気がありません。 う~ん。残念だなー。
そして、平均手数が、13.82手!
多少は、中編以上の作に引き上げられている面はありますが、
1図を見て解る通り、中編以上はそれほどの数ではありません。
10手台がかなり手厚いことがわかります。

正しい分析は、詰将棋に詳しい人の方が確かだと思いますが、
簡単に短手数が少ない理由を考えると、
●短い手数でキッチリ作るには、逆に一定レベルの力量が要る?
(※狙いがシンプルでも、収束などで手数が流れたりする)
●短い手数を作りたがらない?
●短い手数は作れるから、もう少し上の手数を目指した?
といったところでしょうか?
短い作を創るのが、ある程度難しいというのは、【1手詰】を考えるとわかりやすいのかもしれません。
皆さんはどう思いますか?

こうして見ると、指し将棋初級者の練習用詰将棋としては、スマパラは意外と手強く、
私がお勧めするとすれば、3手~7手など短手数をまとめた書籍や
アプリならスマパラと同じく空気ラボで提供している「市原誠の詰将棋」などの方が良いと思います。(宣伝、宣伝。(⌒-⌒))

今回、レベルや経験値も合わせて調べました。
スマパラファンには、こちらも興味深いかもしれませんね。そのまとめは続きにて。
(まだグラフ作ってないので)どうぞ気長にお待ちいただければ幸いです。
スマホ詰パラ調査


(2015/9/19 追記)
*1詰将棋として成立していれば採用します。ヒネリが少ないものはフェステボ採用になります。駒が余ったり余詰が生じる場合は不採用となります。最終手余詰が大きい場合も不採用となります。手順に工夫が無い場合も不採用となります」(ver4.1記載)
「作品」として成立(最低限のヒネリがある・詰手筋が入っている)していれば、まず採用になるはずです。


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Comment

  1. -

    2015-09-14 (Mon) 15:12

    興味深い分析と考察、有難う御座います。
    次も楽しみにしております。
  2. 冬柿 Towsi

    冬柿 Towsi

    2015-09-15 (Tue) 01:32

    ありがとうございます。

    分析・考察は、専門ではありませんし、
    好きなように書いているだけですが、
    データはそれなりに面白いと思います。

    続きもご覧いただけますと幸いです。
  3. nono_y

    nono_y

    2015-09-15 (Tue) 14:18

    逆算にせよ順算にせよ、収束は3・5手の既成のものを用いるのが普通で、オリジナル収束形イコール作品の3・5手詰のハードルが高いのは当然です。
  4. -

    2015-09-15 (Tue) 15:14

    当然でしたか。
    あまり素人が口を出すべきではなかったようで。
  5. nono_y

    nono_y

    2015-09-15 (Tue) 23:41

    「3手詰ハンドブック」のようなものは、既成作を初心者向けに整理して、若干のオリジナル作を混ぜるような内容だから書けるのであって、オール新作で類似作を排除してまとめるのは至難の技ではないでしょうか。
  6. nono_y

    nono_y

    2015-09-16 (Wed) 07:45

    空気ラボの3手・5手アプリもDLしてみましたが、3手は基本手筋集、5手は基本手筋の1手逆算がメインで、オリジナルと言えるのはアプリ全体で1-2題でした。現在のスマホ詰パラでは、これが許されるのは新人のデビュー作くらいなのかもしれません。
  7. 冬柿 Towsi

    冬柿 Towsi

    2015-09-16 (Wed) 12:30

    nono_yさん、コメントありがとうございます。まとめて返信します。

    > 逆算にせよ順算にせよ、収束は3・5手の既成のものを用いるのが普通で、オリジナル収束形イコール作品の3・5手詰のハードルが高いのは当然です。

     創作ができる人にとっては「普通」「当然」のことでも、ビギナーにとって不思議なことは多々あるのではないでしょうか。そこに、ビギナーとできる人の、感覚の乖離があるように思うわけです。

    > 「3手詰ハンドブック」のようなものは、既成作を初心者向けに整理して、若干のオリジナル作を混ぜるような内容だから書けるのであって、オール新作で類似作を排除してまとめるのは至難の技ではないでしょうか。

    > 空気ラボの3手・5手アプリもDLしてみましたが、3手は基本手筋集、5手は基本手筋の1手逆算がメインで、オリジナルと言えるのはアプリ全体で1-2題でした。現在のスマホ詰パラでは、これが許されるのは新人のデビュー作くらいなのかもしれません。

     私の文章が疎いせいで、勘違いされているのかもしれません。もしかして、私の文意が『創作ビギナーにとって3~7手などの短手数書籍や「市原誠の詰将棋」などが良い』と受け取ってらっしゃるのではないでしょうか?
    「指し将棋初級者の練習用詰将棋として~私がお勧め」というのは、詰将棋創作ではなく、「指し将棋初級者の終盤練習という意味では、3~7手などの短手数書籍や「市原誠の詰将棋」などが(スマパラより)好適。」というのが文意です。
    (※なお、コメントだと空気ラボの「3手・5手アプリ」が作者オリジナルでないように受け止められ、誤解を与えかねないように思います。)
  8. みつかづ

    みつかづ

    2015-09-16 (Wed) 17:22


    こちらでは初めまして。

    3手詰は創作が難しいという認識があるのかもしれません。
    と言いますのは、変化は同手数駒余らずの順が生じやすく、解き手の立場で見直しますと、作意手順を特定できないという特徴がありますので、変化が変化と特定できる5手詰以上にしたくなるのかもしれません。
  9. 冬柿 Towsi

    冬柿 Towsi

    2015-09-16 (Wed) 21:33

    みつかづさん、いつも好作拝見しています。

    確かにそうですね。変化をコントロールしないと3手詰めが成立しないというのは、
    ひと手間かかる分やっかいなのかもしれませんね。なるほどです。
  10. nono_y

    nono_y

    2015-09-18 (Fri) 23:46

    私の書き方も良くなかったですが、言いたかったのは、「類似作と作品性を意識したら、超短編の方が作りにくい」ということです。

    この集計期間は、スマホ詰パラが完全に「そっち側」に行った後だと思います。「完全で同一作がなければ採用」の看板は既に下ろされ、厳しい(が、見当外れな罵倒ではない)コメントも当たり前になっているのが現在。

    初期(作品番号3桁台まで)は全く別物で、類似作も作品性も気にせずに実戦形入門作をたくさん提供してください、と本誌初級担当の方々数名に依頼が行き、その雰囲気を読んだ常連投稿者も数名現れて、ほぼそういう作品で埋め尽くされていました。

    その雰囲気を変えたのがmunetokiさん、パスファインダーさん、大橋宗角さんのデビューでした。初期の常連投稿者は1000番台後半で順次手を引き、現在もスマホ詰パラを支える作家がほぼ揃ったが、「完全で同一作がなければ採用」の雰囲気は健在だった2000番台あたりが、この統計には最も適切だったのではないでしょうか。
  11. 冬柿 Towsi

    冬柿 Towsi

    2015-09-19 (Sat) 13:17

    nono_yさん、コメントありがとうございます。

    ※採用基準について、誤解を避けるためアプリ記載の通り(追記)を入れておきました。

    > 言いたかったのは、「類似作と作品性を意識したら、超短編の方が作りにくい」ということです。

    なるほど。「創作に長けた人ほど、超短編は作りにくい(手を出し難い?)」という意味でしょうか。
    ただ、ビギナーが、「類似作と作品性」をどの程度意識するかですが……
    超短編の定義は「7手詰以下」でよろしいでしょうか?

    >「完全で同一作がなければ採用」の雰囲気は健在だった2000番台あたりが、この統計には最も適切だったのではないでしょうか。

    集計期間を今年4月~8月にした理由は、
    ●nono_yさんのコメントにもある通り、過去になるほど、アプリ側のバイアスが掛かっていると思われるから。
    そうなると条件的に別物で、データを混在させるのは避けるべきと思いました。
    ●本記事では取り上げてませんが、レベル別の集計もあり、最近の掲載と過去のナンバーでは、明らかにレベル基準に変化があります。経験知的に新しいほうがより安定しているはずで、「掲載基準やレベル判定基準」が安定したデータを取るには、直近のデータである必要があると判断しました。

  12. みつかづ

    みつかづ

    2015-09-20 (Sun) 00:08

    出典までは覚えておりませんが、
    手数については以下の様な定義があるそうです。

    超短編:5手以内
     短編:7手以上17手以内
    中編:19手以上49手以内
    長編:51手以上99手以内
    超長編:101手以上

  13. nono_y

    nono_y

    2015-09-20 (Sun) 01:34

    詰パラの詰将棋学校はもちろん、将棋世界も故・近代将棋もこの定義ですね。51手と101手には明らかに深い意味はありませんが、21手ではなく19手が切れ目なのが興味深いところです。

    5手と7手には根本的な違いがあり、7手あれば狙いのある手筋物が作れるが、5手では意外な開き王手and/or移動合に捨駒の彩りを添えるのが限界と感じます。詰パラの小学校が7手までなのは、5手まででは選題に苦慮する(半期賞を出せるような作品は滅多に来なくなる)からでしょう。
  14. nono_y

    nono_y

    2015-09-20 (Sun) 11:01

    ちなみに詰パラの学校分けは、小学校=3-7手・中学校=9-11手・高等学校=13-17手・短期大学=19-29手で、ここまでは毎月5作出題。この区分に従うと、各々ほぼ同数になる(短大相当はやや少なそう)ように見えますが、いかがでしょう。
  15. <span class=冬柿 Towsi" title="Re: 詰将棋の分類について" />

    冬柿 Towsi

    2015-09-20 (Sun) 11:04

    みつかづさん nono_yさん ありがとうございます。

    確認した限りでは、みつかづさんが紹介してくれた定義ですね。
    個人的には超短編の「超」という字を使うのが少し違和感ありますが、それはともかくとして、くくりとしては超短編=5手詰め以下の方がしっくりくる感じはします。

    中編の始まりが20手台からではなく19手からというのも、何か深い理由があるのでしょうかね?興味深いです。
  16. nono_y

    nono_y

    2015-09-20 (Sun) 15:16

    > 「創作に長けた人ほど、超短編は作りにくい(手を出し難い?)」という意味でしょうか。
    「類似作と作品性を意識する」のはビギナーの次の段階で、「創作に長ける」のはもっと先ではないでしょうか…

    > ただ、ビギナーが、「類似作と作品性」をどの程度意識するかですが……
    本編に複数回採用されている人は、既に上の意味での「ビギナー」ではないと感じます。

    >> 「完全で同一作がなければ採用」の雰囲気は健在だった2000番台あたりが、この統計には最も適切だったのではないでしょうか。
    > 経験知的に新しいほうがより安定しているはずで、「掲載基準やレベル判定基準」が安定したデータを取るには、直近のデータである必要があると判断しました。
    詰パラ本誌分類基準で手数を合計すると各々ほぼ同一になるということは、母集団の性質が既に詰パラ本誌が想定しているものと似てきているということで、「人は何手詰を作るのか?」という本来の問題意識とは乖離している可能性があるということです。

    作家名で追うのは有効で、本編では名前を見ない/デビュー限りだがフェステボには何度も登場している方が散見され、狙ってフェステボに投稿する一部常連作家を除いて(本編にデビュー以後登場しない「ビギナー」と割合は同程度)、フェステボと本編は概ね別な母集団に見えます。

    初期のフェステボは専ら本編と同じ作家が狙って作っており、頻度も高々月1回でした。本編2000作を超えたあたりからフェステボ週1で本編に達しない「天然」の作品がメインになり、本編3000作を超えたあたりからフェステボ週2の現在と同じ頻度になります。
  17. <span class=冬柿 Towsi" title="Re: 返信など" />

    冬柿 Towsi

    2015-09-21 (Mon) 13:52

    > 本編に複数回採用されている人は、既に上の意味での「ビギナー」ではないと感じます。

    私が本文で「ビギナー」を定義していないのが悪いのですが、
    逆にぼかしている面もあり、定義もし難い。
    あくまで本記事の意図に近い落としどころを無理矢理設定するなら、

    ●詰将棋のルールがしっくり来ていない~解くのに困らない程度に詰将棋のルールは承知。
    ●解いた量はそこそこ(←何て書いたらいいか解らない)。暗算で7手以上はきつい。
    ●創作0~10作位
    ここら辺までが≒初心者クラス。本記事でのビギナーのイメージでしょうか。

    「創作11~50作位≒初級者クラス」もキャリア経験値ではビギナーといって良いとは思いますが、人によっては本誌入選もいそうなので微妙。作るのは少ないけど、ルールにも詳しく、解くのは山ほどやっている人などもいるので。

    > 作家名で追うのは有効で、本編では名前を見ない/デビュー限りだがフェステボには何度も登場している方が散見され、

    なるほど。フェステボの作家名も追う価値はありそうですね。検討してみます。(手間がね……)
  18. <span class=冬柿 Towsi" title="Re: 返信など" />

    冬柿 Towsi

    2015-09-22 (Tue) 16:00

    返信補足です。

    > 詰パラ本誌分類基準で手数を合計すると各々ほぼ同一になるということは、母集団の性質が既に詰パラ本誌が想定しているものと似てきているということで、「人は何手詰を作るのか?」という本来の問題意識とは乖離している可能性があるということです。

    詰パラ本誌や将棋世界の詰将棋サロンは、「詰将棋として成立」していても没の方が多いくらいのはずで、各手数の投稿作数が当方ではわからないのですし、何よりそこに取捨選択があるので本記事のデータとは比較できません。「人は何手詰を作るのか?」というタイトルは、やや誇大だと思いますが、「ビギナーは~」でもないし、といった所です。
  19. nono_y

    nono_y

    2015-09-22 (Tue) 19:25

    この記事の前提や分析に文句をつけたいわけではありません。

    フェステボと本編の分布が歴然と違い(難易度制限は手数制限の効果を持つので当然ではありますが)、本編の分布は3+5+7手の問題数=9+11手の問題数=13+15+17手の問題数となっており、詰パラ本誌の詰将棋学校の手数分けと一致しているのは面白い、という感想を述べたつもりです。

    ただ、どちらかと言えば、フェステボのみの分布の方が「人は何手詰を作るのか?」には近いのかも、という印象は持ちました。
  20. <span class=冬柿 Towsi" title="Re: 補足" />

    冬柿 Towsi

    2015-09-23 (Wed) 01:13

    > フェステボと本編の分布が歴然と違い(難易度制限は手数制限の効果を持つので当然ではありますが)、本編の分布は3+5+7手の問題数=9+11手の問題数=13+15+17手の問題数となっており、詰パラ本誌の詰将棋学校の手数分けと一致しているのは面白い、

    理解しました。
    詰パラ本誌の詰将棋学校の手数分けは、投稿ボリュームの面でいい線引きになっているようだということですね。興味深いです。

    > ただ、どちらかと言えば、フェステボのみの分布の方が「人は何手詰を作るのか?」には近いのかも、という印象は持ちました。

    データを分けた甲斐があります。

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